こんにちは、釣りケン(turiken753)です!
夏は堤防や護岸といった身近な場所から黒鯛(チヌ)が狙える季節ですね!
今回は初めての方でも簡単に黒鯛が狙えるヘチ釣り(落とし込み釣り)について、その仕掛けを解説していきたいと思います。
ヘチ釣り(落とし込み)釣りとは
ヘチ釣り(落とし込み釣り)とはヘチ(岸や堤防などの際)に餌を落とし込んでいき、主に黒鯛(チヌ)を釣り上げる釣法です。
黒鯛(チヌ)が岸際についたイガイなどを捕食する6-8月がこの釣りの最盛期で、梅雨の時期や雨の後などの濁りが入った時は黒鯛の警戒心が緩むので狙い目です。
ヘチ釣り仕掛け
各仕掛けの説明
次にそれぞれの部品について役割と注意すべき点を説明していきます。
竿
竿は専用のものもありますが、メバリングロッドやエギングロッド、ライトショアジギングロッドなどで代用できます。
初めての方は代用した方が凡庸性も高く、今後の釣りにも使えるので良いかもしれません。
竿を選ぶ上で注意することはあまり硬すぎない竿を選ぶことです。
硬い竿だと当たりを弾いてしまいますので、黒鯛の食い込みを良くするためにエギングロッド、ライトショアジギングロッドなどでは柔らかめのM前後を選んでください。
ただし、柔らかいメバリングロッドでは黒鯛の食い込みが良い反面、釣れた後に引き抜くことはできないので、必ずタモ網を用意して下さい。
一応専用の竿もいくつか載せておきますので形から入りたい人は是非試してみてください。
リール
リールはこの釣りの特徴であり、命と言っても良いでしょう。
普段見かけることは少ないと思いますが、ヘチ釣りでは「タイコリール」と呼ばれる太鼓の形をしたドラグの付いていないリールを使います。
わずかなガン玉の重みでスムーズに仕掛けを送り込む回転性能がこのリールの最重要ポイントです。
些細な当たりを捉えることにも長けていて、他のリールで代用することはまず不可能なので、ヘチ釣りではタイコリールを使ってください。
タイコリールにはストッパーが付いていない安価なものとストッパーが付いている高級なものがありますが、ストッパーが付いている物の方が断然釣りがしやすく、ストレスなく釣行を楽しむことができるのでおすすめです。
ストッパーなし
ドラグつきのBK90DRと間違えないように気をつけてください。
ヘチ釣りでドラグ機能は使いません。回転性能もドラグなしのNRの方が優れています。
ストッパーあり
こちらがおすすめのリールになります。
少しお値段は張りますが、快適なヘチ釣りを実現してくれること間違いなしです!
右巻きにするか、左巻きにするか決めたら、下記の図のように糸が竿側から出ていくように糸を巻いて下さい。
反対に竿から離れた側から糸が出ていくようにしてしまうと、風が強い日などに糸ふけが出て当たりが取りにくくなります。
道糸
リールに巻く道糸にはナイロンの2-3号を使いましょう。
落とし込み専用のものにはマーカーが付いていて、些細な当たりを捉えたり、タナを把握したりするのに役立ちます。
ハリス
フロロカーボンの1.5-2号前後がおすすめです。
こちらも専用のものが用意されています。
水に溶け込むグレー色で魚に見切られにくいです。
道糸との連結にはチチワ結びが簡単でおすすめです。
ガン玉
G1-3Bのものを状況に応じて組み合わせて使います。
G1の方が軽く、B、2B、3Bになるにしたがって重くなります。
G1 0.4g, B 0.55g, 2B 0.75g, 3B 0.95g
軽い方が当たりは多くなりますが、流れが速い場合や、風が強く糸フケが多く出る場合に備えて重いガン玉も用意しておきましょう。
重さ別に収納しておくと、状況に応じてすぐ取り出せて便利です。
針
針はチヌ針の1-3号を使います。
こちらも状況を見ながら大きさを調整します。
餌
餌はイガイや岩ガニを主に使用します。
その他にその地域の黒鯛の食性に合わせてイソメやフナムシなども使用することもあります。
イガイが最もポピュラーで、現地採集もできますが、私がおすすめするのは岩ガニです。
よく動きアピールしてくれるので、イガイよりも当たりが多い気がします。
針を岩ガニの「ふんどし」と呼ばれるお腹側部分から
背中側に刺したり(尻掛け)、横の足の方に刺したりします(横掛け)。
イガイやカニを採集したり、購入したりするのが面倒な場合、擬似餌も販売されています。
装備
ライフジャケット
岸際を攻めるヘチ釣りでライフジャケットは必須のアイテムです。
暑い夏の釣りではありますが、腰巻きタイプのものもありますので必ず装備して、安全に気をつけて釣行してください。
タモ網
柔らかい竿を使用するヘチ釣りでは、竿先を痛めないようにタモ網を使うことが必要です。
ランガンスタイルのヘチ釣りで邪魔にならないように大きすぎないものを選びましょう。
黒鯛であれば40-50cmで十分だと思います。
タモ網ジョイント
ランガンスタイルのヘチ釣りで邪魔にならないようタモ網を折りたたむのに必須のアイテムです。
これがあるだけでかなりのスペース節約になり移動が楽になりますので、是非使用して見てください。
もう長いままのタモ網には戻れなくなります。
タモの柄
こちらも持ち運びに便利な小継ぎのタモの柄が良いと思います。
タモホルダーが付いていればなお良しです。 付いていないものでもタモホルダーだけ後から取り付けることができます。
長さはご自身がよく行かれる堤防の干潮時の海面までの高さに合わせて買いましょう。
5mで大丈夫なところもあれば、6-7m必要なところもあるでしょう。
長いほど強度が求められるので値段が高くなる傾向にあります。
プロックスさんのホルダーアームはお値段が手頃で、タモホルダー標準装備なのも嬉しいポイントです。
エサ箱
岩ガニやイガイを入れておくエサ箱です。
二段に分かれており、上段にハリスなどの道具が入れられるようになっているタイプもあります。
ベルト
腰巻きの落とし込みベルトです。 道具の収納だけでなく、上記のタモ網やエサ箱を引っ掛けて移動するのに重宝します。
釣り方
釣り方はランガンスタイルが基本です。
釣り始めが場がスレていない一番釣りやすい状況ですので、魚を驚かせないように静かに岸際に近づき(魚から見えないよう身を乗り出さないのがベスト!)
ヘチ釣りの字の如く、岸際に沿ってどんどん仕掛けを落とし込んでいきましょう。
※岸際を行き来するので、安全に最大限注意し、ライフジャケットは必ず装着するようにしましょう!
ただ、落とし込んでいくだけだと途方もないですから
こういった境目にだけ重点的に落とし込んでいくのも良いと思います。
何かしらの変化がある場所に魚は居付いていることが多いので、どんどん仕掛けを投入していってください。
堤防を端まで行ったら、堤防の逆側を攻めたり、同じ側を最初の位置からまた攻めたりしましょう。釣れなくなったら場所移動も良しです。
釣れた際の注意点です。
ハリスは細く強引にやりとりすると切れる恐れがありますから、かかったら魚を一度走らせ、止まったところでリールを巻いて引き寄せてください。2-3回も繰り返せば、だんだんと魚も疲れてくるはずです。
走らせる際には糸が出過ぎないように、親指でリールを軽く押さえておきましょう。
魚が海面に上がってきたら、空気を吸わせて弱らせ、すかさずタモを投入します。
タモ網に頭側から魚を入れ、タモの柄を収納するようにスルスルと引き上げてください。
まとめ
ヘチ釣りは身近な堤防や護岸で時間を選ばず、黒鯛を釣り上げることができる釣り方です。
柔らかい竿で、リールにドラグがなく、魚と直接やりとりしているかのようなスリリングな駆け引きが魅力の一つです。
皆さんも是非、ヘチ釣りの楽しさを味わってください!
ロッド:シマノ ソアレBB S80L-T
リール:黒鯛工房 ヘチセレクション 88W X
ライン:サンライン 黒鯛SM 落とし込み マークウィン 100m 2.5号
ハリス:ヤマトヨテグス チヌハリス 50m 1.5号
針:がまかつ チヌ鈎 1-3号
餌:岩ガニ